『神はドアを閉めても 窓を開けておいてくれる』
宗教ではない本の一文です。
イメージが物語になって...
心を奪われて 先が読めない数分間に心を遊ばせていました。
あなたは...
静かにそっと 窓から部屋に入りました。
こじ開けようとすると 窓は閉じてしまうことを知っていたのです。
守られた部屋の居心地を 少し試してみたくなりました。
好奇心と物珍しさで しばらくは快適だとさえ思えていました。
「ここにこのまま居続けよう」と 希望形の夢をみながら...
けれども夢は頭の中でしか形にならず 部屋の中に留まり続けることが
息苦しいと感じ始めた頃 窓から見た外の景色は まったく異質な輝きで
手招きをしているように感じられました。
「外の空気を吸ってみるだけ」と ドアを開けてみました。
外から入り込んだ空気は 目新しく新鮮に 心を満たしてくれました。
その味が忘れられずに 次の日もその次の日もドアを開けるように
なりました。
心が求めるまま 部屋の外へと出てしまった日 ドアが閉まった事にも
気付かずに―
部屋に戻ってみると 出る時は簡単に開いたはずのドアは 開くことを拒み
開いていたはずの窓さえも 閉じられたまま静寂に包まれていました。
部屋の中にカギを残したままでは...
ドアを開けることはできないのです。